「無垢の木」ってなんですか? ❷

フラッシュがダメというわけではありません。 無垢の木は、反りやすかったり、重かったりするので、建具にはフラッシュの方がむいていたりします。 適材適所で使ってこそ、木が活きると思います。 そのためには、木の性質、特徴を知っていなければです。

ただ、節や割れや反りも、日本では、長いことネガティブな要素であると思われてきましたが、それが 自然のままの雰囲気で良いと、見直されてきています。
スッと真っ直ぐきれいなのも素直で良いですが、人と同じように、深みや面白みがあるのは、少し癖の ある人、ものではないでしょうか?手がかかるけれど、その分、愛着がわく、手入れが楽しみになって きます。生き物や植物を育てるのと同じ感覚です。
まぁもともと「木」なのですから、当たり前と言えば当たり前なのですが。なぜか、ものになったら、 その感覚が薄れてしまいますね。 でも、そう考えると、巡り合わせ、とか、相性とか、きっと一目見て、いい!と思うものに出会うことが あるのかもしれません。それって、とてもわくわくすることですよね。宝探しのような。変なのみつけて やるぞ!と言う気になってきます。どうか、楽しんで「木」を選んでほしいな、と思います。 人の意見は色々あると思いますが、直感的にいいなと思うものでいいのです。もちろん、それぞれの、木 の話を聞いて、じっくり選ぶのもいいです。選び方も色々あっていいと思います。 つまり、決まりは無いし、良い悪いも、人によって違って良いのです。 その中で、疑問なことや、知りたいことがあれば、アドバイスいたしますし、知識や技術の面でサポート します。

と言うことで、家具を作る際に大事な、素材についてのお話でした。
少し、違いが分かっていただけたでし ょうか?
家具を買うときの目安になれば、と思います。

「無垢の木」ってなんですか? ❶

無垢の木というのは、森に生えている木を、切り出し、製材したもの、つまり、そのままの木のことです。 これだけだと、「じゃあ、みんな無垢の木じゃない?」ですね。

家具には、無垢の木の家具と、フラッシュの家具というのがあるのです。(細かく話すともっと色々種類 はあるのですが、今回は、この二つに分けて話します。)
フラッシュというのは、家具の材料の構造のことを言います。 フラッシュ構造は、本物のきれいな木をシート状にした突板(木を0.2-0.6mmに薄くスライスしたもの) でくるんであり、中の芯は本物の木でないもの、もしくは安い木で作られているものです。 今の家具は、ほとんどがフラッシュの家具です。 安くでき、しかも綺麗な木の風合いで作ることができるからです。突板でくるまれたものは、見た目は、 ほぼ無垢の木と遜色ないです。ただ持ってみると軽い、傷がついたときなどは下地が出てきたりします。

無垢の木は、中まで本物の木なので、大きいものや、珍しい種類、きれいな肌目の木は、たくさんある わけではないので、貴重なものとなり、どうしても高くなってしまいます。

しかし、無垢の木の家具なら、傷がついたら削って、と手入れをすれば、ほぼ永久的に使えます。 服と一緒で、高くても気に入ったものをずっと着るか、安いものをシーズンもしくは流行で買い換えるか ですね。
家具は服と比べると、もともと単価が張るし、なかなか買い換えるわけにもいかない。それなら、やはり 少し高くても長く使えるものを選ぶほうが良いのかなと思います。 少し高いところ(ちゃんとしたメーカー)では、購入後のメンテナンスもしっかりしているのも、おすす めのひとつの理由です。