山武杉

千葉の杉といえば「山武杉」です。

サンブスギは、千葉県で生まれた優良な性質を多く持つ挿し木スギで、250年以上前から山武林業地において挿し木造林の技術とともに受け継がれてきたものです。sanbu_leaf

 

ー 山武杉の特徴 ー

成長・・・早生型   材色・・・淡紅色で美しい

針葉の形・・・先端が鋭く握ると痛い

花粉症対策・・・雄花(花粉)をほとんど着けない

気象害抵抗性・・・冠雪害、風害に弱い

サンブスギは、スギ花粉を飛ばす雄花をほとんど着けません。雄花の量は種子から育てられた普通のスギの数パーセント以下です。

花粉症にも優しい木なんですね、山武杉。

国産材を有効に活用することで、人も木も、森も元気になるのです。そんな良い循環ができるように、多くの人に知ってもらい、活用していただきたいなと思います。

2月のワークショップ「おはしを作る!」

おはし作りを通して、伝えたいことがあり、2月のワークショップに決まりました。

今や、コンビ二ではタダでもらえ、100円均一店でも売っている「おはし」

とても身近な「おはし」

ゴハンを食べるときには、無くてはならないモノですね。

あまりにも身近すぎて、粗末に扱ったり、隅に追いやられたりしていませんか。

でも、おはしを作るためには、森の木を伐って(いただき)、製材して、あの形に、削ったり、また切ったり…..と、たくさんの人の手による工程を経て、皆様の手元に辿り着くのです。

これは「おはし」に限ったことではないですよね、私たちのまわりに溢れるモノたちは、みんな、何かを犠牲にしたり、人の手を借りたりしています。

今回、使用する木は山武杉です。先ほど「いただく」と表現しましたが、森の木は、伐らなすぎても(そのまま放置する)弱ってしまいます。昨今のスギ花粉の蔓延は、戦後の復興のため、人の手で植えられた杉が、安い外材の流入、それに伴う林業などの衰退により、手入れをされなくなってしまったことも原因です。杉も、日の当たらないところで、必死に子孫を残そうと、花粉を作るのです。ですから、国産の木を使うことは「人間と木」お互いのためなのですね。

自分で削ってみて、加工する大変さや、木に触れ、想う時間になったら良いな、と思います。モノを大切にする心、モノの先にあることを知る、一歩になりますように。